コンポステーラ - フランス

キリスト教三代巡礼路の一つサンティアゴ・デ・コンポステラを目指し、過去の巡礼者の足跡を辿る

Written by Mina - 2021年7月14日 |
心を癒すロングトレイル

トラベルストーリー

新型コロナウイルスに伴う各国の入国規制により、不本意な1年以上の遠距離恋愛の後、私達はフランスで再会する決心をしました。これは、私達が長年やりたいと思っていた夢の1つ『フランスのル・ピュイ・アン・ヴァレ(Le-Puy-En-Velay)からスペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)まで歩く』を実現させる良い機会でした。

この記事では、フランス国内の巡礼路 ル・ピュイの道(Le Chemin du Puy)に焦点を当てています。

私達は宗教的な人間ではありませんが、世界的に有名なこの巡礼路を完歩することは私達の夢リストに載っていました。さらに、この年は7月25日が日曜日にあたる年に挙行される聖年(シャコベア年)だったので、聖ヤコブの骨が保管されている部屋が特別公開されていました。

心を揺さぶる風景,動物たち,歴史的な村々を楽しみながら歩くことは、特にコロナ危機で世界が混沌としていた時期、私達の人生にさわやかな風がふくのを感じました。

全体的な印象

⭐⭐⭐⭐⭐

良かったこと

苦労したこと

詳細情報

統計

出入国・ビザ

⭐⭐⭐⭐⭐
私達は飛行機でヨーロッパに行きました。この時、新型コロナウイルスに関するチェック(ワクチンパスポート又は陰性証明書の提示)を受けなければなりませんでしたが、フランス国内旅行中にそういったコントロールはありませんでした。その後、リヨンからスタート地であるル・ピュイ・アン・ヴァレまで電車を利用しました。

Fab 🇫🇷

フランス国民として、もちろんフランスに好きなだけ滞在可能

Mina 🇯🇵

ワーキングホリデービザを持っていたので、シェンゲン圏に1年間滞在することができました。

そうでなければ、日本のパスポート保持者はシェンゲン圏内に6ヶ月間で合計90日間ビザなし滞在可能

道路・交通情報

⭐⭐⭐⭐⭐
人気のあるハイキングルートなので、道はよくマーク・維持されています。公式ルートに従うと、左右、上下にかなりジグザグしていることに気づくでしょう。だからと言って近道することにした場合、いくつかの絶景を見逃すかもしれません。

他の巡礼者に関しては、最初と最後のサン・ジャン・ピエ・ド・ポル(Saint-Jean-Pied-de-Port)付近50kmほどは特に多くいた印象です。それ以外の区間は他のハイカーも少なくのんびり歩きやすかったです。

巡礼路の状態はかなり良いですが、耐久性と快適さのために適切なハイキングシューズ(又は登山靴)を履くことをお勧めします。私は最初、トレイルランニングシューズを使っていましたが、途中で交換しなければならなくなったので後悔しました。(500km程までは問題なかったです。)

宿泊施設

⭐⭐⭐⭐☆
道中、素敵な宿泊施設がたくさんあります。夜、確実に暖かいベッドで休みたい場合は、できるだけ早く宿を予約することをお勧めします。夏の巡礼ハイシーズンは、すぐ満室になるそうです。私達は旅の流れに身を任せたかったので、宿を事前に予約することはしませんでした。

殆どの宿に、1泊約 €5 / 人で庭にテントを張るオプションがあったので、テントを持参していた私達には都合が良かったです。

他には、ドナティ-ボ(寄付制の巡礼宿)に滞在することもできます。これは基本的に予約はできないので、空いているベッドを見つけたい場合は早めに宿に到着する必要があります。

結局、私達はキャンプ2泊、ドナティーボで1泊の限られた経験しかありません。

野宿

⭐⭐⭐⭐⭐
少なくともル・ピュイの道上では、野宿をする事は一般的です。あなたのキャンプサイトを他のキャンパーとシェアすることは珍しくありません。地元の人々は私たち、フリーダムキャンパーに慣れています。たまに、巡礼路の近くに東屋付ベンチ,トイレ,コンセントetcがある野宿に理想的な場所を見つけることもできます。空き地にテントを張りたい場合は、翌朝に農業活動(動物や専用車両など)がないことを確認したほうが安全です。

施設・設備

⭐⭐⭐⭐⭐
ル・ピュイの道では、5〜10kmごとに村や町を横断します。ほとんどの場合、少なくとも飲める水の蛇口やパン屋,カフェなどの小さなお店を見つけることができます。より規模の大きい町の場合、薬局やスーパーマーケットもあります。新鮮な食べ物を手に入れたい場合は、地元の市場(マルシェ)がおすすめですが、基本的に営業は午前中のみです。

公衆トイレを見つけることは珍しくありませんが、トイレットペーパーとハンドソープを持参する必要があるでしょう。

道中、巡礼者のための休憩所が沢山あり、寄付と引き換えに軽食,果物,飲み物などを見つけることができます。

要するに、途中で物資を補充するのは簡単です。あまり物を多く運ぶ必要はありませんが、ほぼ全てのお店が閉まる日曜日は注意して下さい。

コミュニケーション

⭐⭐⭐⭐☆
地元の人々は巡礼者を本当に歓迎し、とても親切です。その内何名かは巡礼経験者なので、あなたの旅を完了するための良いヒントをくれるでしょう。巡礼路は安全だと感じますが、ヨーロッパのどこでもそうであるように、常に自分の持ち物には気を配ってください。

地元の人々は、主な言語がフランス語であるにもかかわらず、あなたと話すことをためらいません。彼らのほとんどは高齢なので、英語でのコミュニケーションは難しいです。

食べ物

⭐⭐⭐⭐☆
一般的に、フランスではサービスに時間がかかり、例えばランチのためにレストランに2時間以上滞在するのは普通です。そのため、私達はカフェかパン屋で軽食をとるか、自分達で食事を準備することを好みます。

フランスには素晴らしい地元の農産物・製品があります。これは、地域のチーズ,ワイン,季節の果物等を試す良い機会です。フランス人はとてもフレンドリーなので、おそらくこれらの特産品をあなたとシェアするでしょう。夏の典型的なフランス人巡礼者の軽食は、ワイン,ハム,フランスパン,チーズ、メロン1玉です。

ハイキング中にフルーツを収穫することができます。リンゴや梨の木などのいくつかの果樹は、巡礼者のために植えられています。(樹に記載あり)それ以外では、ブラックベリーやミラマス(プルーンのような実)を見つけられます。しかし、これらの植物は地元では雑草と見なされているため、農薬やその他の有害な化学物質が含まれている可能性があるので村の近くでは注意して下さい。

最後に、フランスのコーヒーは薄く水っぽいので、私達はカフェを楽しめませんでした。

ベジタリアン対応:
⭐⭐⭐☆☆

フランス料理はベジタリアンとはかけ離れています。田舎も例外ではありません。カフェやレストランで食事をする場合、選択肢はトマトとモッツァレラチーズ又は三種のチーズパニーニのみです。しかし、これらのオプションは、地元の高品質なチーズのおかげでとても美味しいです。ここでは、小麦と乳製品が主食です。

主に食べたもの:

⭐ Fabのお気に入り:

レクトー のメロン

⭐ Minaのお気に入り:

コンク のショコラティン(パン・オ・ショコラ)

思い出に残る場所5選

ル・ピュイ・アン・ヴァレこのコースのスタート地
オブラック美しくほのぼのとした風景
フィネヨール天然水のある心休まる休憩地
GR 651壮大な風景と岩山を掘って作った古い家と城
サン・ジャン・ピエ・ド・ポルフランスパート最後の街。スペインパートの始まり。
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ルート


Mina
Mina
東京出身。大学で建築を学んだ後、 京都の建築事務所にて数年勤務。コーヒー好きが高じてバリスタとしても働く。 そんな中ノマドな生き方に魅力を感じ、 安定した生活を捨て旅人に。 ニュージーランドをバイクパッキング中にファブに出会うまで、 誰かと結婚するなんて想像したこともなかった人。 これまで訪問した国は60ヵ国以上… 自然の中で泳ぐことも大好きですが、 基本的にはゴロゴロしたり食べることが好きです。 なので、 今回のタンデム自転車(ストーカーはリカンベント!)は私にぴったりだと思っています。